コラム-2008.07.09 伊勢の建築

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2008年7月9日
内藤廣の作品は今までにも都内にあるいくつかは見ていましたが、正直言えば自分の好みのタイプの建築ではありませんでした。(東京にある作品は何となくバタ臭いというか)でも何故か最近急に気になりだして…、というのは現代の流行建築とはあきらかに一線を画し、骨太のポリシーを貫かれている(だろうという)点に、今の自分のアンテナが強く反応するという感じでしょうか。
前置きが長くなりましたが、そういう訳で内藤さんの代表作、海の博物館と、ついでに伊勢神宮などを見にいきました。新宿発の深夜バスで、帰りも名古屋からの深夜バスという、日帰りというか2泊1日というか、四十路の体に鞭打っての強行スケジュールです。
【海の博物館 1992 鳥羽市 内藤廣】(>リンク)
空と山と海だけ!という環境の中、シンプルな切妻屋根群と黒艶のある焼板の外壁が凛々しく佇んでいました。やはり風土に根ざした自然な形態や素材を用いて、素直にまとめた建築には好感が持てます。しかしこの建築に敢えて内藤さんのカラーを見出すとすれば、スケール感や力強さでしょうか。個人的にはこの部分に「大陸」を強く感じました。(伊勢神宮とセットで見たせいもあるかも)そういえば最近発表された、これも内藤さんの代表作となりそうな島根県芸術文化センターなんてまさしくチャイナ!(地理的にも近いし)やっぱり関東に比べると西側は大陸文化の影響が遺伝子的に濃いのか。もしかして内藤さんそっちの方の生まれ?と思って調べたら、私と同じ神奈川出身でした。うーむ・・・。

海の博物館外観1海の博物館海の博物館外観2海の博物館外観3海の博物館内観伊勢神宮外宮新御敷地伊勢神宮内宮御稲御倉
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