コラム-2008.07.13 二期倶楽部

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2008年7月13日~14日
もしも「最も過小評価されていると思う現代日本の建築家は誰?」と問われれば、自分は渡辺明さんの名を挙げると思います。素材感の強い素朴な材料を使いつつも、そこに生まれる空間はいつも高質(高級ではなく)なもので・・・、でも大概はほんとに高級な料金の施設でもあるので、中々自分が利用することはできないのですが・・・。ということで今回は清水の舞台から飛び降りるつもりで代表作の二期倶楽部に一泊してみることにしました。
【二期倶楽部 1987・92 那須郡 渡辺明】(>リンク)
あいにくの空模様でしたが、塗れた大谷石や水滴を蓄えた木々の葉も美しく、それはそれでまた乙なもの。幸い第一希望だった和室の予約がとれたのですが、スタッフにお願いして他の空いていた部屋も案内してもらいました。っで、その感想はといいますと・・・これが難しい。いや、素晴らしいんですけど、もともとロジックでつくっているものではないので表現しづらいというか・・・、とにかく興味のある方はどんどん舞台から飛び降りてみてください。ちなみに隣接して二期倶楽部東館という建築群もあり(最後の写真)、設計は「サー!」コンラン&パートナーズ。でも渡辺さんの圧勝だったと思います。
それにしてもどうして渡辺さんは知名度の点で今ひとつというか、日本を代表するという評価にまで至らないのでしょうか?ちょっと「渡辺明」というどこにでもいそうな名前がインパクトがない点でマイナスに働いているのかもしれません。「遠藤誠」も人のこといえませんが・・・。
※渡辺明さんは2010年逝去されました。これからもっと評価されるべき人だったのに、非常に残念です。ご冥福をお祈りします。

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